12月に入り、だんだんと冷え込んできましたね。
風邪が流行っていますが、体調は崩していないでしょうか。試験や課題の締め切りが迫る中、「机に向かっているのに、なかなか頭に入ってこない」「集中力が続かない」ということがありますよね。それは単なる気分の問題ではなく、寒さによる「運動不足」が脳のパフォーマンスを下げているからかもしれません。
脳科学の分野では、運動が学習能力に与える影響について多くの研究がなされています。例えば、有酸素運動を行うと、脳の神経成長因子である「BDNF(脳由来神経栄養因子)」の分泌が促進されることが知られています[1]。BDNFは脳の神経細胞(ニューロン)の生存や成長を助け、記憶や学習に関わる海馬の機能を高める物質です。実際、短時間の軽い運動を行うだけでも、その直後の集中力や認知機能が向上するという報告もあります[2]。
冬場はつい部屋にこもりがちですが、煮詰まったときこそ、あえて外の空気を吸いに出てみてください。近所を散歩する、エレベーターではなく階段を使う、といった軽い運動で十分なリフレッシュになります。血流を良くして、脳に酸素と栄養を送り届けて、冬場の学習を乗り切りましょう。
授業課題の相談や学習計画の立て方に迷ったら、いつでも学習相談室へ来てください。
来年度は1月7日より開室しています。皆さんのお越しをお待ちしています。
[1] Cotman, Carl W., and Nicole C. Berchtold. "Exercise: a behavioral intervention to enhance brain health and plasticity." Trends in neurosciences 25.6 (2002): 295-301. https://doi.org/10.1016/S0166-2236(02)02143-4.
[2] Hillman, Charles H., Kirk I. Erickson, and Arthur F. Kramer. "Be smart, exercise your heart: exercise effects on brain and cognition." Nature reviews neuroscience 9.1 (2008): 58-65. https://doi.org/10.1038/nrn2298
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